2007年06月30日

少女コゼット 第11話 「サンプリスの嘘」

 いつもながらの遅ペースで失礼します。
 夕べは緊急メンテナンスとやらで、アップを断念したので、12話放映日に11話の感想アップという体たらくになりました。

 気がつくと、今までの記事とは文体が違ってましたが、書き直す時間もないのでこのままいきます。
 毎度、統一性が無くてすみません ;

 朝、目覚めたファンティーヌの手をとるサンプリス。
 ファンティーヌは、近所の子供たちの声をコゼットの声と聞き違える。
 たらい?の水を替えてくる、と部屋を出たサンプリスだが、たらいを取り落とす音にアランが慌てて扉を開けると、そこには立ち尽くすサンプリスと、白髪となったマドレーヌ市長の姿があった。
 事情が会って、まだコゼットを迎えに行っていないと言う市長。
 ファンティーヌは市長がコゼットを連れ帰ると信じ、待っている。それだけが今の彼女の支え、もしコゼットがいなければ彼女は絶望するだろうと語るサンプリス。
 ではコゼットは連れ帰ったが、病気が良くなるまでは会えないということにすれば、ファンティーヌにも希望を与えることになる、その間にコゼットを連れ帰れば…とアランは提案する。
 だがサンプリスは嘘をつくわけにはいかない、いかなる時でも嘘は罪です、と反対する。
 ファンティーヌに会ってから発ちたいという市長だが、彼女には会わずにコゼットを迎えにいった方がいいとサンプリスは言う。
 だが眠っている今、ひと目見るだけなら…と言うアランに、サンプリスも、ファンティーヌはコゼットが来るまで待てないかも…と賛成する。
 部屋に入り、眠っているファンティーヌの顔を見る市長。

 そこへ、部下たちを連れたジャベールが現れる。
 無礼を咎めるアランだが、ジャベールは、ここにいるのはマドレーヌ市長ではない、今まで我々を騙してきたが、徒刑囚のジャン・バルジャンだと答え、逮捕状をアランの目の前に突き出す。
 その騒ぎに目を覚ましたファンティーヌは、とうとうコゼットに会えるのね…と、嬉しげに市長に寄りかかるが、そんなファンティーヌに、ジャベールは冷たい言葉を浴びせかける。
 ジャベールの姿を視界に捉え、怯えるファンティーヌ。
 コゼットに会わせて、コゼットの声を聞いたの、と声が大きくなるファンティーヌに、本当ならお前も監獄行きだ、今すぐ逮捕しても構わないんだぞと、ジャベールは言い放つ。その言葉と態度に、怒りを隠せないマドレーヌ。
 そのジャベールの言葉に、ファンティーヌは自分の顔を両手で覆い、「また恐ろしい悪魔が私の邪魔をする…」と怯える。
 そんなファンティーヌの両肩をジャベールは揺さぶり、「お前が信じているこの男は、恐ろしい犯罪者なのだ」と叩きつけるような怒号をあげる。
 「その話はこっちで…」と市長はジャベールをファンティーヌから引き離すが、更にジャベールはファンティーヌに対して容赦の無い言葉を浴びせ続ける。
 ついには「待ってもコゼットなんて来やしない!」という、最悪にして禁断のひと言を発する。
 「ジャベール、止めろォ!」市長の絶叫が響く。

 ジャベールの言葉に、ファンティーヌは魂を抜かれたように両手を宙にさまよわせ、「コゼット、コゼット…」と、うわ言のように言ったかと思うと、突然崩れ堕ちるようにベッドに倒れこむ。
 急いでファンティーヌを抱きかかえたサンプリスたちだが、次の瞬間ファンティーヌの身に何が起こったのかを察し、言葉を失う。
 ファンティーヌの元へ駆け寄ろうとした市長だがジャベールに止められる。市長はジャベールがファンティーヌを殺したのだと怒りをぶつける。
 ファンティーヌの横に歩み寄り膝をつくと、コゼットを連れて来ることを約束し、手を合わせる市長。
 ジャベールは部下に市長を連れて行くよう命じ、引っ立てていく。

 一方、ティナルディエは昼間から酒を飲んでいた。おかみに咎められると、そろそろ次の金が届く頃だ、ケチケチするなと答える。
 だが、メイエという女はまだ来ないじゃないか、追加した慰謝代という作り話がバレたんじゃないか…とおかみ。
 530フランというのは吹っ掛けすぎたか…と考え込むティナルディエだが、まあいい、切り札はこっちにあるんだからな、とほくそえむ。

 買い出しに出たコゼットとガブローシュは、帰り道、教会に寄ることにした。
 ― 今回は、ガブローシュもコゼットと一緒に出掛けることに成功したようですね。

 牧師には辞令が出て、この土地を離れることになったことを知るコゼットとガブローシュ。牧師は、新しく来る神父にも、コゼットたちのことは頼んでおくから…と、ふたりを励ます。

 その帰り道、沈みがちなコゼットを元気付けようと、ガブローシュは人形劇用の人形を使い寸劇をコゼットに見せる。それを見て、楽しげな笑い声をあげるコゼット。
 だが店の人に見つかり、謝りながら慌てて駆け去っていく。僕たちがずっといるから元気出してと励ますガブローシュにありがとうと返すコゼット。

 夕暮れ。
 帰りが遅くなったコゼットを叱り付けるおかみだが、ガブローシュは寸劇での鳴き真似をして、暗におかみをからかい、コゼットはくすくすと笑う。
 それに腹を立てたおかみは、ガブローシュを納屋に閉じ込め、コゼットにはガブローシュを助けたら、ふたりとももっと酷い目にあわせると言い置いてその場を去る。
 ガブローシュのことを思い、早く母が迎えにきてくれることを祈るコゼットだが…

 手に花を持ち、棺の中で眠るファンティーヌ。
 椅子にかけたアランは、マドレーヌ市長が徒刑囚だったとは信じられない、ファンティーヌも一心に子供のことを思う母親にしか見えなかった、なのにどうしてこんな酷い目に遭わなければらないのか…と呟く。
 それに対してサンプリスは、全ては神の思し召しでしょう…と答える。

 夜。
 監獄に入れられたマドレーヌの部屋に、ジャベールの部下が食事のスープを運んでくる。
 部下は、よくも今まで善良な自分たち市民を騙してきたと、マドレーヌに対して、怒りと不審を露わにする。
 そして、スープの入った盆をマドレーヌに差し出すが、マドレーヌがそれを受け取ろうと手を伸ばすと、目の前でその盆を傾け、手渡すことなく、床に落とす。
 床に飛び散るスープと器たち…
 部下は、そのまま黙って部屋を出ていくと、部屋の鍵をかけた。

 それを見送ると、マドレーヌは隠し持っていたヤスリで、窓の鉄格子に切れ目を入れ始める。
 (そうだ、人は罪人とみれば、蔑みの視線を向ける。
  そのせいでどれだけ踏みつけられ、立ち直る機会を失ったか…
  だが今の私には恐れるものは無い。
  何が正しく、何が間違っているのか…)

 全ての鉄格子を切り取り、監獄の外へ出たマドレーヌ。
 (そして今、何をなすべきか… もう迷うことは無い)
 そう決心を固め、歩き出すマドレーヌだが…

 ― ここでこういう突っ込みを入れちゃいけないのは百も承知なのですが…
  ですが、入れてしまいますが、あの窓は鉄格子が無くても、マドレーヌが通り抜けるのは、ちょっと無理があるように見えるのですが… (しかも、上下に格子の切り残し?があるので、更に狭くなるはず…)。
 あと、部屋は結構高い場所のようでしたが、見たところ足場もなさそうでしたのに、よく気付かれずに(飛び降りた音で気付かれることもあるので、個人的には結構重要事項)怪我もせず下りてこられたなあ…と。
 あと、鉄格子を切る速度が速いのは、脱獄の常習犯だったから、ということでしょうが、それでももし見つかったらどうするつもりだったのでしょうね。
 ひょっとしたら当時の監獄では、食事を持って行ったら、夜中・または朝の見回りまでは、人は来ないというのが慣例になっていたのかな…と、勝手に想像して補完してますが… ;

 ここで、『牢屋に入れられる人は身体検査をされる(脱獄&自殺を防ぐため)のだけど、マドレーヌはちゃんと調べられなかったのかな。何度も入れられているから、隠すのが上手かったのかな』というペンパルからの突っ込みが。なるほど。


 ファンティーヌの棺の前で祈るサンプリスと、椅子に掛けたアラン。
 そこへ現れたマドレーヌに、一体どうやって…と話しかけるアランを横に、手にした銀の燭代を床に置き、ファンティーヌに向かい、手を合わせるマドレーヌ。

 今まで嘘をついていたことを、マドレーヌはサンプリスに謝る。
 嘘をつくことを(頑ななまでに)嫌っているサンプリスに許してもらえるとは思いませんが…と語るマドレーヌの言葉に、俯いたままのサンプリス。
 だがアランは、自分には解る、弟達のために盗みを働いたこともある自分を立ち直らせてくれたのはマドレーヌ市長だと。マドレーヌもそうなのでしょう、と問いかける。
 なにかよほどの事情があったのでしょう、と語りかけるアランに、最初はそうだった、だが監獄で虐げられ、蔑まれているうちに、自分の中で何かが歪んでしまった、人の善意をふみつけ、弱い者から金品を奪う、そんな人間になってしまった…と語るマドレーヌ。
 この燭台はその罪を忘れぬよう、肌身離さずにいたのだよ…と言いながら、マドレーヌは燭台のろうそくに火を灯す。
 マドレーヌはコゼットを迎えに行くための馬車の用意をアランに頼む。
 そしてマドレーヌは、銀行にあるまとまったお金をこの町のために役立てて欲しいいとサンプリスに託す。

 その時。
 マドレーヌを追ってきたジャベールと部下達の馬車と蹄の音が。
 ジャンの制止を振り切り、二階へ上がってきたジャベールは、そこにいたサンプリスの姿を認め、こう問うた。
 「貴方は今まで嘘をついた事が無い。それゆえ私は貴方を尊敬している。今夜ここに脱走犯がこなかったですか」と。
 それに対し、サンプリスは「いいえ」と答えた。
 思わず目を見張るアランとマドレーヌ。
 揺ぎ無いサンプリスの視線に、ジャベールはすぐにそこを引き払い、馬車をはじめ、警官たちも後に続いていった。

 ほっと胸に手を当てるサンプリス。
 自分のために嘘をつかせてしまったことを謝るマドレーヌだが、サンプリスは、もしこのことを咎める人がいるなら、私はこの生涯一度のこの嘘を誇りに思うでしょう、と答える。

 そして朝。
 着替えを済ませ、コゼットを迎えに行くため馬車の上の人となったマドレーヌの鞄からは、銀の燭代が覗いていた…


  ★ ― ★ ― ★ ― ★ ― ★ ― ★ ― ★ 


 まず最初に驚いたのは、ファンティーヌがコゼットと会えないまま他界してしまったということです。
 この母子は結局、コゼットが3歳のときに別れたきり、二度と会うことは叶わなかったのですね…
 せめてひと目だけでも会い、ひと言ふた言でも会話を交して欲しかったです…

 それにしてもジャベール警部…
 「任務に忠実」というより、あれでは「鬼」と言われても仕方ないのでは…と思えてしまいます。

 今までは、「泥棒にも三分の理」という言葉もあり、どんな悪人にも、悪事に走る理由はあるものですが、それをいちいち聞いていたらキリがない、悪事は悪事・したことが全てという考え方をしているのがジャベールという印象がしていたのですが、ファンティーヌに対してのあの言動は、いくらなんでもやり過ぎのように感じます。
 今回のことで、私のジャベールに対しての評価が変わってしまったと言わざるを得ないのは残念です。

 (前々回でジャベールが、ジャン・バルジャンの裁判のことを伝えに来たのは、マドレーヌを自白に追い込もうという意図があったのは明白だと分かりましたね。
 そして前回、裁判所で証言した後、席を空けたのは、マドレーヌ市長が来た時、満席で視聴出来なくなるのを防ぐため ― つまり市長がジャン・バルジャンだと証言させるために他ならなかったのでしょう。
 悪く言えば、市長はジャベールに嵌められたようなものと言ってもいいかもしれません。
 勿論ジャベールは、市長が偽物を決して見捨てないと見越してのことだったでしょうし、マドレーヌにしても、他人を犠牲には出来なかったでしょうけれど…)。

 それにしても、検事(?)も逮捕状を出すのが早かったんですね…
 ジャベールは(逮捕状が届くのを)手ぐすね引いて待っていたのでしょうし、すぐ動けるよう、準備万端整えていたと想像出来ますが、もしそれが一時間… いえ、30分遅ければ、ファンティーヌも死なずにすんだかもしれないと考えると、ほんの僅かの違いが、運命の別れ道(文字通り「命取り」)になることがあるんだなと思わされます。

 その他、偏見・差別・いじめなどが引き起こす悲劇や、嘘についての功罪など、かなり重い・考えさせられる内容を含む回だったと思います。

 それにしてもサンプリスはどうしてあそこまで、「嘘」に対して激しい嫌悪を示すのでしょうね。
 嘘は確かによくないことでしょうけど、「如何なる場合も嘘は罪」と考え至るようになるまでの過程というか、彼女の生い立ちがどんなものだったのかも気になります。
 サンプリスを育てた人(両親とは限らない?)がそういう考え方の人だったとしても、彼女が同じ考えを持つとは限らないですし、むしろ嘘つきに囲まれて育った故かもしれないですし…
 うーん、このあたり結構知りたいです…(少数派?)。



posted by セレネ at 16:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 少女コゼット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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